top of page

ヒトとモノをつなぐシグニファイア

~デザインで感覚的に使えるようにする仕掛け~

シグニファイアとは、モノが自らの使用方法や機能をヒトに伝え、行動を誘導するためのサインです。例えばマグカップの取っ手は持つ部分として誘導しています。取っ手を持つと熱い思いをしなくて済みます。このようなサインを製品に取り入れることで、感覚的に操作できたり、ミスを減らしたりすることができます。

シグニファイアの効果

1.利用者の行動を誘導
2.ユーザーエクスペリエンスの向上
3.誤操作の軽減
4.学習の容易性
5.意図した利用の促進

具体例

ドアの押し板

シグニファイアの例でよく用いられるのがドアの取っ手です。取っ手の場合、押して開ける、引いて開ける、スライドかもしれません。平たい板の場合押して開けるようになっていることがすぐに理解できます。

駅のごみ箱

ごみの種類によって投入口の形が異なります。缶、ペットボトルは丸、新聞雑誌は細長い穴その他のごみは大きい開口になっています。これにより直感的に間違えることなく捨てることができます。

エアコンのリモコン

ボタンが色分けされています。青は冷房、赤は暖房、緑が除湿。色が機能を示唆しているため、ユーザーは迷うことなく操作できます。

車のバック音

シフトポジションがR(バックする状態)でそのことに気付かずアクセルを踏むと大変危険です。ピーピーと音で車の状態を伝え、誤操作しないようにしています。また、トラックの場合はバック音が外で聞こえるようになっていて、危険を伝えるシグニファイアとなっています。

GUIのボタンの表現

ドロップシャドウで立体的に見せ、押せるボタンであることを強調しています。使われ方やユーザーによって表現は変わりますが、初めて見て触るような場合には実際のボタンに似た表現の方が伝わりやすいと言えます。

ヒトがモノを使うとき、過去の経験測から知覚し、たぶんこうだろうと想像して使います。シグニファイアを考える上で大切なことは、自然の法則や物理的な正しさを守ること。そうすることで潜在的な感覚に作用し正しく誘導することができます。また、多くの人がどのように認知するのか確かめることが大切です。

bottom of page